失明原因第一位 緑内障
「緑内障」という言葉を端的に説明するなら、放置すると失明に至りうる病気です。
眼球の中の圧力を「眼圧」と呼びますが、眼圧が高いと目の奥の視神経が障害され、
少しずつ視野（普段見えている視界の範囲）が減少していきます。
そして現在日本では、この緑内障が失明原因の第一位となっています。
その背景には、一度進行した分に関しては元に戻らないということが関与しておりますが、
一方進行を止める手段もあり、その唯一の方法が「眼圧を下げること」です。
また、発見が遅れることも大きな問題となっています。
両眼で相互に補い合うことで初期から中期にかけてはほとんど自覚されることはなく、
自分で気付くときは殆どが末期に近い状態です。
さらに統計的には、40歳以上であれば20人に1人が緑内障と言われており、
かなり怖い割合というイメージを持って頂きたいです。
従って早期発見がとにかく大事であり、今現在不自由を感じていなくても、
40歳を過ぎたら一度は緑内障の検査を受けておくことをお勧めします。
人間ドックで頭や心臓、がんの健診等ももちろん大切ではありますが、
緑内障をはじめとした目の健診もぜひ念頭に置いて頂けますと幸いです。
眼科部長 桑山 創一郎