アトピー性皮膚炎について
アトピー性皮膚炎とは、もともとアレルギーを起こしやすい体質の人や、皮膚のバリア機能が弱い人にみられ、
かゆみのある湿疹が、慢性的に良くなったり悪くなったりを繰り返す病気です。
皮膚科にはアトピー性皮膚炎で受診される方が多くいらっしゃいます。
痒みで眠ることができなかったり、物事に集中できないなど日常生活に支障をきたしてしまう場合もあります。
治療の基本はステロイドの塗り薬になりますが、塗り薬のみではなかなか痒みが改善しないことも多くあります。
近年アトピー性皮膚炎の治療の進歩は目覚ましく、
デュピルマブを始めとする生物学的製剤や経口JAK阻害薬など様々な治療選択肢があります。
既存の治療では皮膚症状が改善しなかった患者さんもこのような治療を行うことで、
「痒みのない世界」を経験できるまでになりました。
もちろん全ての症例で生物学的製剤や経口JAK阻害薬が適応になるわけではありませんが、
当科ではアトピー性皮膚炎の重症度に応じて、患者さん一人一人に合った治療法を提案しています。
少しでもアトピー性皮膚炎で悩まれている方がいらっしゃいましたら、気軽に相談に来てみて下さい。
皮膚科医長 中村 賢人