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KOSEI COLUMNコウセイコラム

温水便座の使用法の注意

 

排尿時の痛みや頻尿を訴えて受診される方が増えています。

まずかかりつけのクリニックや泌尿器科に受診されることが多いと思うのですが、

なかなか症状が改善せずに婦人科を受診される方が増えてきたような気がします。
外陰部の荒れ:外陰部の炎症が膀胱症状と関係していることがあります。

 

例えばナプキンや尿漏れシートでかぶれている場合。

萎縮性膣炎のために外陰部が荒れていると皮膚や粘膜の荒れが刺激となって

排尿痛や頻尿になったりします。

糖尿病の方や、血糖値を下げるために尿に糖を排出させている方

(SGLT2阻害薬などを使用されている方)は特に荒れやすい印象があります。

そのような患者さんには外陰部の保湿ケア(石鹸で洗いすぎない、乾燥させ過ぎない、

保湿剤を使用するなど)を指導するなどの対応を行います。


また排尿時に尿道口付近の洗浄機能を毎回使っている方、1日10回くらい使用されている方にも

膀胱炎のような症状を訴える方が増えています。

温水洗浄機能付き便座は、排便時の使用や月経、産後などの出血時のケアにはとても便利ですが、

外陰部の洗いすぎにも気を配ってください。

 

                                 産科部長 渡辺 修