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KOSEI COLUMNコウセイコラム

HPVワクチン(ヒトパピローマウイルス予防ワクチン)キャッチアップ期間終了に関して

 

HPV(ヒトパピローマウイルス)という言葉を聞いたことはありますか?


HPVは子宮頸がんの原因となるだけでなく、膣癌、中咽頭癌、肛門癌、陰茎癌の原因になります。
HPVワクチンは世界中で男性女性ともに接種されていますが、日本では積極的な案内がなされなかったこともあり、

接種率が低く、子宮頸がんの増加が指摘されています。
接種の機会を逃した方のための救済処置があり、対象者は平成9年度~平成19年度生まれ

(誕生日が1997年4月2日~2008年4月1日)の女性です。
過去にHPVワクチンの接種を3回受けていない方が2022年4月~2025年3月の3年間、

HPVワクチンを公費で接種できますが、残りの期間は1年を切っています。

(3回接種を完了するにはおよそ6ヶ月かかります。)
使用できるワクチンはサーバリスク(2価ワクチン)とガーダシル(4価ワクチン)シルガード(9価ワクチン)です。

クリニックにもよりますが、自費ですと諸費用込みで9万から11万の費用がかかります。

ぜひ公費負担がある期間のうちに接種することをお勧めします。


残念ながら男性には公費負担はありません。

日本国内で男性に使用が認められているものはガーダシル(4価ワクチン)のみとなります。

またシルガードに関しては一回目の接種が9歳から15歳未満の女性の方は2回の接種のみでよいことになりました。
当院でもHPVワクチンの接種を行っています。いずれにしても、お早目の接種をお勧めします。

 

                              産科部長 渡辺 修