コロナ記
コロナ禍となり、日常の医療が非常に緊張を強いられるものとなりました。
発熱、風邪症状、肺炎はもちろん、救急搬送される患者さんがコロナに感染している場合があります。感染力が強いため、医療スタッフは高機能マスク、防護服、フェイスシールド、手袋を着用し診察します。
また、診察室、レントゲン室、検査室など、一般の患者さんと分ける必要があります。コロナの入院患者さんは隔離する必要があるため、一病棟を半分コロナ病床とし体制を整えました。
当院は2020年暮れ、第3波から、コロナの入院を受け入れることになりました。
その頃は病原性が強く、若く元気な方でも、受診時にはすでに肺炎となっていることが多々ありました。
短期間で重症化し、救命できない患者さんもありました。
保健所からの入院要請が多くなり、大げさかもしれませんが、戦場とはまさにこういう状況かと実感いたしました。
その後、ワクチンの効果もあり重症化する患者さんは減りましたが、第7波、第8波で感染者が激増。
当地でも多くの介護施設がクラスターとなりました。
当院でも院内感染、職員の感染で一時大変な状況を経験しました。
今回、新型コロナウイルスは感染症法で5類扱いとなり、感染対策が緩和されていきます。
ただ、上記の経験をした者としては、簡単なことではないと考えます。
第1診療部長兼内科部長
服部 孝平