あなたの気持ちをお聴かせください。
「診療ガイドライン」というものがあります。
科学的な根拠に基づいて、その疾患について、どのような検査をして、どのように治療するのがよいのかが記載されています。
ガイドラインは、医師と患者さんとが話し合い、検査や治療法などを決めていくときの基本になり、大いに役立ちます。
ただ、医師を含め病院で働く医療者は、科学的根拠だけでなく、患者さんの「気持ち」も大切にしています。
「気持ち」は、人によって異なります。
同じ症状で受診しても、患者さんによっては、「がんが心配です」とか、「脳の病気ではないでしょうか」という人もいれば、「検査は必要ないと思うので、症状が良くなるような薬をください」という人もいます。
仕事への影響を心配する声もよく聴きます。
患者さんの心配ごとや必要としていること、なぜその日に受診したのかがわかれば、ガイドラインから大きく逸脱しない範囲で、患者さんの不安を少しでも和らげ、希望に沿った診療ができるかもしれません。
受診の際には、症状の経過だけでなく、
あなたの考えていることは何なのか、
心配していることや望んでいることは何なのかも、
是非、医師や看護師に伝えてください。
あなたの気持ちをお聴かせください。
内科 医師