女子力って何ですか?
「女子力」とは素敵な言葉のようですが、何かもぞがゆい言葉です。
昔はよく、「男らしくしなさい」「女らしくしなさい」などと言われて過ごしました。
自分らしければ良いでしょうというのが本音です。
女子らしさを演出しているのは、女性ホルモンのうちのエストロゲンです。
肌のきめ細かさ、しっとり感、頭髪、骨量、乳房の発育、感情の変化などと関連しています。
さらにもう一つ、プロゲステロンがあります。
子宮内膜を厚くし、体温をあげる作用もあります。
月経直前に双方が上昇すると、むくみや肌荒れがおきやすくなります。
人によってはイライラを引き起こします。
また、月経時にエストロゲンが減少することで気分が下がりやすくなります(個人差があります)。
一方、男性ホルモンは排卵のころや月経直前、閉経後にも上昇することがあります。
また、体毛(産毛、胸毛など)の濃さとも関係があります。
男女共に量は違いますが、両方のホルモンを持っています。
「骨粗しょう症が男性に少ないのは、男性のほうが女子力があるからです」と外来で説明させていただいています。
周囲の50歳を過ぎた男性は、若かりしときより優しくなっていませんか?
低用量ピルやホルモン補充療法を応用することで、多少ではありますが日常生活をサポートすることが可能かもしれません。
お困りの時はご相談ください。
産婦人科部長 渡辺 修