ある医療人の独り言。
この文章を書いている2021年9月8日段階では、
コロナ第5波の真最中であり、コロナ収束の兆しは全く見えておりません。
人類はコロナと今後どう向き合っていけばいいのでしょうか?
ヒントは、約100年前に世界で大流行したスペイン風邪をどう克服していたのかを考察することが必要と考え、歴史を紐解いてみます。
日本では40万人、世界では4000万人の死者を出したというスペイン風邪ですが、当時特効薬もなく、ワクチンも存在していませんでした。
どのようにして収束できたのか?
それは集団免疫によるものです。
集団の約70%が免疫を持てば収束されると考えられますが、当時はワクチンもないため、スペイン風邪に罹患することによって免疫を獲得する方法しかなかったと考えられます。
では、現在ではどうでしょう。
現在はワクチンが存在しますので、全人口の70%の方が接種できれば、光明が見えてくると思いますが、現在のところ45%程度の接種状況の様です(2021年9月8日執筆時点)。
自分が思うコロナウイルスの本当の怖さは、その感染力、致死率ではなく、
人と人が交流をできなくし、
会話をできなくし、
楽しく食事をできなくし、
各地を移動できなくすることであり、
挙句の果てに、
人と人同士の分断を生み、対立させていく怖さなのではと思います。
将来気兼ねなく、旅行ができ、仲のいい仲間と食事をできたりする時代が来るように願うばかりです。
第2診療部長兼泌尿器科部長兼臨床研修科部長
畦元 将隆