アイスクリームにご用心
今回は私が特定健診や人間ドックで経験した笑い話のような実話を紹介します。
近年食事の欧米化に伴い、高コレステロールの方が増えていることは皆さんもよくご存知だと思います。
動物性脂肪に多く含まれる飽和脂肪酸の摂取を減らすことが、LDL-C(悪玉コレステロール)低下に有効です。
それで動物性脂肪を減らしましょうと話をする訳ですが、
「私は肉も玉子も食べていない」
と言われる方が結構いらっしゃいます。
じゃあ
何でこんなにコレステロールが高いのか?
と色々話を聞いてみると、某有名外資系企業のアイスクリームが浮かび上がってきました。
テレビのCMでよく目にするあのミニカップです。
成分を調べるとバニラの場合110mlで244kcalあり、脂質16.3g、乳脂肪分15.0%、卵脂肪分0.8%です。
つまり
バターが15g程入っている
ことになります。
15gのバターは舐められませんが、アイスクリームだと美味しく食べてしまう訳です。
このことに気づいてから、じゃあ、あのアイスクリームは?と尋ねると
「あれは美味しい」
と結構返ってくるのです。
昨年の健診でLDL-Cが40mg/dlも下がった人がいて、どうしたの?と尋ねたら、
「前年に先生に言われてアイスクリームを止めた」
と返ってきました。
あのアイスクリームがそんなに浸透しているとは知りませんでした。
恐るべし、アイスクリーム!
健康管理科 堀尾 亨